トラはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説していきます。人間にも恐れられている肉食動物の王様とも言えるでしょう。トラは残念ながら狩猟されてしまっており、世界中で絶滅の危機にあります。ほとんどのトラが激減しており、絶滅危惧種に指定されている状態です。
トラとは? 基本ステータスについて
トラ(tiger)は哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類。学名はPanthera tigris、漢字では「虎」。体長は140-220cm、体重は90 – 300kg。情報の一覧は以下の通り。目つきが鋭く、林などで生息しています。
Japanese(和名) | トラ |
English(英名) | Tiger |
scientific name(学名) | Panthera tigris |
classification(分類) | Mammalia、Carnivora、 Felidae 、Panthera 哺乳綱、食肉目、ネコ科、ヒョウ属 |
IUCN Status(保全状況) | ENDANGERED |
Length(体長) | 140-220cm |
Weight(体重) | 90 – 300kg |
分類について
トラは多数の亜種が存在します。それぞれ絶滅してしまった種も含めて紹介します。
名前 | English Name | Scientific Name(学名) |
ベンガルトラ | Bengal tiger | Panthera tigris tigris |
アムールトラ | Siberian tiger | Panthera tigris altaica |
アモイトラ | South China tiger | Panthera tigris amoyensis |
バリトラ | Balinese Tiger | Panthera tigris balica |
インドシナトラ | Indochinese tiger | Panthera tigris corbetti |
ジャワトラ | Javan Tiger | Panthera tigris ssp. sondaica |
スマトラトラ | Sumatran Tiger | Panthera tigris sumatrae |
カスピトラ | Caspian tiger | Panthera tigris virgata |
Panthera tigris tigris
ベンガルトラはネコ科の動物の一種トラの中で、インドに分布する亜種。全長オス270 – 310cm、メス240 – 265cmで体色はオレンジや赤褐色で、腹は黒。森林を中心に湿地帯の草原や川辺の藪などにも生息していますが、狩猟によって生息数は激減。ワシントン条約附属書Iに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。
Panthera tigris altaica
アムールトラは体長が2.5mでロシアに生息しています。現生のネコ科の最大種で寒冷な地域で生息していることから冬毛は夏毛の3倍以上の長さになります。人や家畜を襲う事件があることから報復儲けてしまい激減。ワシントン条約附属書Iに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。
Panthera tigris amoyensis
アモイトラは中国に生息していましたが、すでに絶滅。全長オス230 – 265㎝、メス220 – 240㎝で縞は太くて短く、数も少ないのが特徴です。
Panthera tigris balica
バリトラはインドネシアのバリ島でしか見ることができないトラです。毛皮の利用や娯楽のために狩猟の対象となり、1940年ごろに絶滅。全長211cm、トラの中では最も小さな亜種でした。
Panthera tigris corbetti
インドシナトラは東南アジアに生息しているトラ。体長は2.25-2.85m、体重は150-180kg。背面の毛衣は赤褐色で縞は細くて短い。2017年の生息個体数はわずか250頭しかおらず、絶滅危惧種に指定されています。
Panthera tigris ssp. sondaica
ジャワトラはインドネシアのジャワ島でしか見ることができないトラ。すでに絶滅。原因は森林伐採と狩猟でした。小型のトラで体長248cm、体重は100から141kgでした。
Panthera tigris sumatrae
スマトラトラはインドネシアのスマトラ島にのみ生息するトラ。体色はくすんでおり、黄色みがかった赤褐色で野生下での生息数は300~500頭しかいません。絶滅危惧種に指定されています。
Panthera tigris virgata
カスピトラはカスピ海の周辺に住んでいるトラ。別名ペルシャトラ。中形で体は橙色を帯びた暗い代赭で背が黒ずみ、下面は白色。狩猟により絶滅しました。
生息地について
トラはおもにアジアに分布しています。シベリアなどの寒帯、ネパール、日本などの熱帯にも住んでいます。
特徴は?どんな感じの生物なのか?
トラはメスよりもオスの方が大型になります。鼻面は太くて短く、顎の力が強い。前肢の筋肉は発達し後肢は跳躍に適しています。縞模様は藪などでは周囲に溶けこみ輪郭を不明瞭にし、獲物に気付かれずに忍び寄ったりすることに適しております。トラは熱帯雨林などを好み、夜行性で単独で行動をする習性があります。行動圏はロシアのトラほど距離が長く、アジアのトラほど狭いです。
性格はどんな感じなのか?
トラは心が広くて、人情味あふれる優しい性格です。人間が赤子の頃から育てれば人に懐くこともあります。洞察力があり、どんなときも冷静に動きます。
生態はどうなっているのか?
トラは動物食で、主にシカや魚、昆虫など生き物を場所とわず狩りをして哺乳類を食べる動物です。成功率はとても低く、何でも挑戦します。繁殖様式は胎生。繁殖期は地域によっても異なりインドの主に2 – 5月に繁殖する傾向にあります。妊娠期間は4カ月程度。1回に1 – 6頭の幼獣を産みます。生後2年までに幼獣の半数は命を落とし、オスが幼獣を殺すこともあります。寿命は20年くらい。
トラの天敵はいるのか?
トラの天敵はいません。人間だけです。全国で古くから知られており、たてがみや褐色の毛を狙った密猟が増えています。暮らしの中で役だつためチーターなどとともに乱獲も目立っています。
トラは絶滅危惧種なのか?
上記のようにトラは絶滅危惧種ばかりです。理由は簡単で人間も襲って殺すからです。報復を受けて激減を続けており、これからも減少していくとみられています。さらに生息地の破壊により、生息数は減少しています。イノシシ、ゾウやライオンのように保護活動が始まっています。
トラはペットとして飼育できる?
トラは体も大きく、生活のなかではペットとして飼育できません。動物園でも飼育員をトラが殺す事件が起こっており、とても危険です。現在は子どもたち向けの大きなイベントなどで鑑賞することをおすすめします。ニュースなどもチェックしましょう。
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