ナマケモノはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説をします。ナマケモノは中南米に住んでいる動物で動物園ではよく見られます。ゆっくりした動作で見ているだ毛でもとても癒される可愛い動物なのですが、実は亜種の中には絶滅危惧種に分類されている者も存在します。
ナマケモノとは? 基本ステータスについて
ナマケモノは哺乳綱有毛目ナマケモノ亜目に分類される動物です。学名はFolivora、体長は60~70cmで体重は4~8kgあります。情報の一覧は以下の通り。動きはとてものろく、指から前足、体まで筋肉がないため、とても遅いです。野生は枝でぶら下がってエネルギーの消費を抑えます。
Japanese(和名) | ナマケモノ |
English(英名) | Sloth |
scientific name(学名) | Folivora |
classification(分類) | Mammalia、Pilosa、 Folivora 哺乳綱、有毛目、ナマケモノ亜目 |
IUCN Status(保全状況) | LEAST CONCERN |
Length(体長) | 60~70cm |
Weight(体重) | 4~8kg |
分類について
ナマケモノは以下の種類に分類されています。現生ナマケモノはミユビナマケモノ科とフタユビナマケモノ科の2科に分類されます。以下のような亜種が存在します。タテガミナマケモノはすでに絶滅危惧種に分類されています。
- Bradypus pygmaeus ヒメミユビナマケモノ Pygmy three-toed sloth
- Bradypus torquatus タテガミナマケモノ Maned sloth
- Bradypus tridactylus ノドジロミユビナマケモノ Pale-throated sloth
- Bradypus variegatus ノドチャミユビナマケモノ Brown-throated sloth
- Choloepus didactylus フタユビナマケモノ Linnaeus’s two-toed sloth
- Choloepus hoffmanni ホフマンナマケモノ Hoffmann’s two-toed sloth
Bradypus pygmaeus
ピグミースリーユビナマケモノは、モンクナマケモノまたはドワーフナマケモノとしても知られパナマのカリブ海沿岸沖にある小さな島、エスクード デ ベラグアス島の固有種です。 頭胴の長さは48〜53cm、体重は2.5〜3.5kgで総個体数は79頭しかいないため、絶滅危惧種に分類されています。
Bradypus torquatus
タテガミナマケモノは、南米のナマケモノで、エスピリトサント州、リオデジャネイロ州、バイーア州の固有種です。 タテガミナマケモノは、IUCN レッドリストによると絶滅危惧Ⅱ類 に指定されており、個体数は減少傾向にあります。
Bradypus tridactylus
アオアオナマケモノは、南アメリカ北部の熱帯雨林に生息するミツユビナマケモノの一種です。オスの頭胴長は 45~55cmで、 尾は短く、4~6 cm、体重は 3.2 ~ 6kgです。 しかし、メスの方が著しく大きく、体長は50~75cm、体重は3.8~6.5kg
Bradypus variegatus
ノドグロナマケモノは、中南米の新熱帯地域で見られるミツユビナマケモノの一種です。他のほとんどの種のミツユビナマケモノと同様の大きさと体格を持ち、頭は丸く、尖っていない鼻と目立たない耳が付いています。
Choloepus didactylus
ミナミフタユビナマケモノ、ウナウ、またはリンネのフタユビナマケモノとしても知られるナマケモノはベネズエラ、スリナム、ガイアナ、仏領ギアナ、コロンビア、 アマゾン川以北のエクアドル、ペルー、ブラジルに分布しています。
Choloepus hoffmanni
ホフマンフタユビナマケモノは、キタフタユビナマケモノとしても知られ、中南米に生息するナマケモノの一種。単独で行動し、主に夜行性で樹上性の動物であり、成熟した熱帯雨林や二次的な熱帯雨林や落葉樹林で見られます。生息数は安定しています。
生息地について
ナマケモノは中央アメリカから南米に広く分布しております。
特徴は?どんな感じの生物なのか?
ナマケモノは哺乳類なのに変温動物と言う変わった特徴を持ってます。体温は低めで24~33℃の間を行き来しています。ナマケモノはさらに変な特徴を持っており筋肉がほとんどありません。あまり動かないナマケモノは熱を生み出すことができません。ナマケモノの毛は緑色になっています。これは毛に藻が生えているためです。一生のほとんどを木の上で過ごし、眠ることも食べることも木でやります。ただしトイレだけは木からおります。
性格はどんな感じ?
ナマケモノは見た通りでとても大人しくて静かな動物です。しかし外敵が迫ると爪を出して抵抗してきます。傷を負っても傷口が感染することは少なく自然に回復ため、かなり治癒能力が高いことも分かっています。
生態はどんな感じ?
ナマケモノの食事は1日に10gほどの植物、木の葉、昆虫、爬虫類を摂取して生活をしてます。基礎代謝量が非常に低く、ごく少量の食物摂取でも生命活動が可能な動物です。繁殖期は3~4月、妊娠期間は5~10.5か月程度で通常1回の出産で1頭産みます。ナマケモノの寿命は飼育下で約30年。
天敵はいるのか?
オウギワシはナマケモノの天敵です。ナマケモノは基本的に木の上にいますので地上にトイレで降りる時以外は地上の動物に襲われることが少ないですが、逆に言えば地上に降りた時が最大のピンチで、死因の半数がトイレに行くときに襲われると言うパターン。移動して動くときはとても生き物のなかでものろいので体が遅いため、場所をすぐに特定され、食べられてしまいます。
ナマケモノは絶滅危惧種なのか?
ナマケモノはタテガミナマケモノが絶滅危惧種に分類されています。森林伐採などによる生息地の破壊が大きなリスク、脅威になっていますので良くも悪くも人間の活動次第で彼らの個体数は大きく変動するでしょう。ピグミースリーユビナマケモノはカリブ海でしか見られないうえに生息数が極端に少ないのでとても危険です。
ナマケモノはペットとして飼育可能?
非常にストレスに弱い上に変温動物であることを踏まえると、一般家庭で飼育することは困難です。まず不可能だと思ってください。
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