ワオキツネザルはどんな動物?特徴、樹上や地上での生態、生活、群れでの過ごし方、生息地について解説します。このキツネザルはアフリカのマダガスカルに生息していると言うこともあり、とても特殊なサルです。原猿類と呼ばれる原始的な霊長類です。
ワオキツネザルとは? 基本ステータスについて
ワオキツネザルは霊長目キツネザル科に分類される霊長類。学名はLemur cattaで漢字では輪尾狐猿と表記、記載されます。体長は38.5 – 45.5cm、体重は2.3 – 3.5kgとなります。情報の一覧は以下の通り。手足を広げて日光浴をするサルとしても知られるサルです。ワオキツネザルは体温調節機能が発達していないため、寒いときには日光浴で体を温めます。
Japanese(和名) | ワオキツネザル |
English(英名) | Ring Tailed Lemur |
scientific name(学名) | Lemur catta |
classification(分類) | Mammalia、Primate、 Lemuridae、Lemur 哺乳綱、霊長目、キツネザル科、ワオキツネザル属 |
IUCN Status(保全状況) | ENDANGERED |
Length(体長) | 38.5 – 45.5cm |
Weight(体重) | 2.3 – 3.5kg |
分類について
本種のみでワオキツネザル属を構成をしています。属名Lemurは、ラテン語で「幽霊・亡霊」の意があるlemuresに由来しています。
生息地について
ワオキツネザルはマダガスカルの固有種になります。南部のムルンダヴァからフォール・ドーファンにかけて分布しています。
特徴は?どんな感じの生物なのか?
ワオキツネザルは背面は灰色で、腹や四肢(前肢、後肢)は明色で先端は白、頭頂部や眼の周囲、吻は黒、尾に白と黒の輪状の斑紋が入ります。鋭い爪があり彼らはそれらを器用に使いこなします。後肢の第2趾に鉤爪があるのですがグルーミングのためです。ワオキツネザルは落葉樹林など樹上に生息しています。雄は手首を木の枝等に直接擦りつけたり、尾に擦りつけた後にふりまいてマーキングを行います。
性格はどんな感じなのか?
ワオキツネザルはとてもフレンドリーで懐きやすいお猿さんです。また社会性がとても強い動物で、集団で生活をする傾向があります。群れで移動を行い、とても統制されています。
生態はどうなっているのか?
ワオキツネザルは木の葉、果実、花、葉、草本、昆虫、カメレオンなどを食べて生活をしています。繫殖形態は胎生。毎年4月から5月にかけて繁殖をします。妊娠期間は4カ月くらいあり、8-9月に1回に1-3匹の幼獣を生みます。寿命は16年から19年程度です。
天敵はいるのか?
近隣には大型の肉食獣は生息していませんのでこれといった天敵がいません。
ワオキツネザルは絶滅危惧種なのか?
ワオキツネザルはマダガスカルの国獣に指定されています。しかし絶滅危惧種に指定されているのです。ワシントン条約の付属書 Iにも掲載されているため国際取引が厳しく制限されています。2017年の時点で、ワオキツネザルは約2,000頭しか野生に残されていないと推定されており絶滅が迫っています。以下のような理由があり激減しています。
生息地の破壊
生息地の破壊は人間によってもたらされています。人間が島に入植して以来、森林が伐採されて牧草地や農地が作られてきました。現在、マダガスカルの元々の森林被覆の90%が失われたと言われておりかなりの打撃になっています。
ペットのために乱獲
人間によってペットのために乱獲もされています。これにより彼らの集団で支えると言う生態が乱されており、生存が難しくなっています。
ワオキツネザルはペットとして飼育可能?
ワオキツネザルは以上のように絶滅危惧種に指定されているため、かなり制約が厳しく、一般人が飼育するチャンスはありません。動物園ではイベントなどで案内されますので鑑賞しましょう。もしくは時間があるときにマダガスカル島へ行くと言う手もあります。園内、公園のイベント情報や募集などはアクセスしてみてみましょう。
コメント