コアラはどんな動物？ 特徴、生態、生息地について解説していきます。オーストラリアのシンボルとなっているコアラは世界的にもとても人気の動物で、動物園でも多数の展示がされています。この記事では亜種も含めてどんな特徴があるのかを解説していきます。
コアラとは？ 基本ステータスについて
コアラは哺乳綱双前歯目コアラ科コアラ属に分類される動物でオーストラリアの固有種になります。学名はPhascolarctos cinereus。体長は67～85cm、体重は5～15kgです。野生の種類においてオスのほうがメスより大きいです。特性として木にしがみつく性質がありイメージもこれが強いでしょう。顔はおっとりしています。木登りが得意なイメージ。
| Japanese（和名） | コアラ |
| English（英名） | Koala |
| scientific name(学名) | Phascolarctos cinereus |
| classification（分類） | Mammalia、 Diprotodontia、Vombatiformes、Phascolarctos 哺乳綱、双前歯目、コアラ科、コアラ属 |
| IUCN Status(保全状況) | VULNERABLE |
| Length（体長） | 67～85cm |
| Weight（体重） | 5～15kg |
分類について
コアラ属の動物は実は1種ではありません。多数の亜種がいます。それぞれ特徴を持っています。種類はいますが地上より木の上で過ごし、エネルギーを節約するためにほとんどの時間はじっとしています。食事や水分を補給するために地上に降りることがあります。東部や南部で現在は多くが見れます。
| Name: （名前） | Academic Name (学名) |
| Queensland koala クイーンズランドコアラ | Phascolarctos cinereus adustus |
| New South Wales koala ニューサウスウェールズコアラ | Phascolarctos cinereus cinereus |
| Victorian koala ヴィクトリアコアラ | Phascolarctos cinereus victor |
クイーンズランドコアラとは？
クイーンズランドコアラはクイーンズランド州に分布するコアラです。最も小さく体毛も短いと言う特徴を持っています。
ニューサウスウェールズコアラとは？
ニューサウスウェールズコアラはニューサウスウェールズ州に分布しています。大きさも体毛の長さも亜種の中では中間程度になります。
ヴィクトリアコアラとは？
ヴィクトリアコアラはビクトリア州に分布。最も大きく体毛も長くもさもさしているコアラになります。
コアラの生息地について
コアラはオーストラリアの固有種の哺乳類になります。自然では西オーストラリア州、タスマニア州には分布していませんので実際に会う場合は注意しましょう。およそ行動は木の上であり、手足の爪や指を活かして気にしがみついています。長い期間、眠っていることも多いです。
特徴は？どんな感じの生物なのか？
コアラはカンガルーのような有袋類のように袋、育児嚢をもっています。育児嚢で子供を育てます。体は全体にがっしりとしていて毛色は、背面が灰色や暗灰色。四肢の先まで毛で覆われています。耳は大きく、全体に厚く毛が生えていて尾がありません。コアラは地面に降りることは稀で、ほとんど樹上生活をしていて単独行動をします。前肢の鋭くて丈夫な爪を使って木の間を巧みに場所を移動して動きます。
なぜ木にずっとしがみついているのか？
コアラと言えばずっと木にしがみついていますよね。コアラは他の動物が食べないユーカリの葉を主食にしたことで、手も足も木に登りやすいように進化したのです。しがみついている理由は食べることで体温の調節をするためです。
性格はどんな感じになるのか？
明るくおおらかな性格をしているのがコアラでこれは外見の通り。彼らは群れを作らず、単独で生活をします。縄張り意識がとても強く、自分の縄張りに入ってこようものなら歯を剥き出しにして噛みつきます。そのため狂暴な性格とも言えるでしょう。
コアラの生態は？
コアラは草食性でユーカリ、アカシアといった毒性の強い植物を食べます。ずっとしがみついて動かないのはこの毒を中和するために体力を使うからとも言われています。繁殖様式は胎生。一夫多妻で時期は9月から2月にかけてメスは1度に1頭産むことが可能。寿命は15年程度と言われています。
コアラの天敵は？
コアラの天敵はオオトカゲやディンゴ、フクロウ、ワシ、ニシキヘビになります。木の上で生活をするため、ほとんど襲われることがありませんが、以前より一部で肉食動物は増えており生息数が減っているのが実態です。
コアラは絶滅危惧種なのか？
コアラはもともと絶滅危惧種で、2014年に絶滅危惧Ⅱ類に再評価されました。ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州では、2022年に絶滅の危機に瀕している種としてリストに記載しています。推定個体数はオーストラリア政府の絶滅危惧種科学委員会の情報によると、2021年のコアラの個体数は9万2,000頭で、20年前の18万5,000頭から減少したと推定。以下のような原因が挙げられます。
ヨーロッパの入植者によって激しく狩猟された
ヨーロッパの入植者によって激しく狩猟されたのがコアラです。毛皮は敷物、コートの裏地などに利用され、儲かりました。いまでこそ、制限されているのですが、昔は乱獲がひどく、かなり生息数が減りました。
生息地の破壊と分断
生息地の破壊と分断も大きな問題。森林伐採などによってコアラが生息できる地域が激減しております。農村部では農業のために生息地が伐採されています。保護が必要な状態にあります。
コアラは飼育が可能なのか？
コアラはユーカリを消化するのに特化した、特殊な体のつくりをしています。そのため、一般人が飼育することは極めて難しいとも言えるでしょう。さらに絶滅危惧種であることから決して簡単に入手はできません。
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