ニュージーランドの飛べない鳥であるキーウィはどんな鳥?特徴、生態、生息地について解説します。ニュージーランドに住む大きくて飛べない鳥でくちばしの先にある鼻や、ヒゲを使ってエサを食べて生活しています。どんな鳥なのかを詳しく解説していきます。
キーウィとは? 基本ステータスについて
キーウィはキーウィ目に分類されるニュージーランドの飛べない鳥です。学名はApteryx australis。亜種がいくつかおりますが、体長は45-60cm、体重は3-4kgくらいです。ニュージーランドの国鳥で、名前は鳴き声に由来します。
Japanese(和名) | キーウィ |
English(英名) | kiwi |
scientific name(学名) | Apteryx australis |
classification(分類) | Ave、 Palaeognathae、Apterygidae、Apteryx 鳥綱、キーウィ目、キーウィ科、キーウィ属 |
IUCN Status(保全状況) | Vulnerable |
Length(全長) | 45-60cm |
Weight(体重) | 3-4kg |
分類について
キーウィ属は以下の種類があります。残念ながら全体的に絶滅危惧種になっており危機的な状況が続いています。
Name (名) | Academic Name (学名) |
Southern brown kiwi サザンブラウンキウイ | Apteryx australis |
Great spotted kiwi オオマダラキーウィ | Apteryx haastii |
North Island brown kiwi キタキーウィ | Apteryx mantelli |
Little spotted kiwi コマダラキーウィ | Apteryx owenii |
Okarito kiwi オカリトキーウィ | Apteryx rowi |
Apteryx australis
サザンブラウンキウイ、トコエカ、またはコモンキウイと呼ばれる、ニュージーランド南島原産のキウイの一種です。ノースアイランドブラウンキウイと同種であると考えられていましたが、別種とされています。絶滅危惧種になってます。
Apteryx haastii
オオマダラキウイ、グレートハイイロキウイと呼ばれ、ニュージーランド南島の固有種のキウイです。絶滅危惧種になってます。キウイの中で最大の大きさでイヌ、フェレット、ネコ、オコジョなどの外来哺乳類の捕食で激減しています。
Apteryx mantelli
ニュージーランド北島で生息するキーウィです。これらのキーウィは、他のキーウィと同様に無脊椎動物を食べます。絶滅危惧種になってます。
Apteryx owenii
キーウィのなかでもとても小さな鳥です。100年前に保護活動が行われ、絶滅寸前まで行きましたが、徐々に生息数が回復傾向にあります。準絶滅危惧種に指定されています。カピティ島では現在、約1,200羽の鳥が生息しています。
Apteryx rowi
オカリトブラウンキーウィとしても言われているキーウィで、現在はニュージーランド南島の西海岸にあるオカリト森林に住んでいますがこの地域はニュージーランドの政府によって立ち入り禁止になっております。絶滅危惧種になってます。
キーウィの生息地について
キーウィはニュージーランドの固有種であり、その他では見ることができません。
特徴は?どんな感じの生物なのか?
キーウィはとても太った風貌です。翼は、ジャンプの際にバランスをとったり、体を支えたりする用途でしか使用できません。夜行性で森林や藪地などに生息しています。毛のような羽根や短くどっしりとした脚、長いくちばしが特徴です。国内エリアで敵がいないので羽が退化して地面を歩いて生活しています。
性格はどんな感じなのか?
キーウィは大人しい性格で、とても臆病な性格をしています。大きな声を出してしまうと怖がってすぐに逃げてしまいます。
キーウィの生態は?
キーウィは大きな植物、果物、ミミズ、木の葉や果実、昆虫を食べて生活しています。繁殖様式は卵生。卵はとても大きく体重の4分の1ほどの卵を産みます。オスが抱卵します。寿命は、野生では20年を超え、飼育下では40年くらいです。
キーウィの天敵は?
キーウィはそもそも、肉食動物がいない世界で生きてきました。しかしヨーロッパ人が犬や猫などを持ち込んだため、肉食動物が脅威になります。豊富な数のキーウィは小型ということもあり捕食されてしまいました。
キウイフルーツ
キウイフルーツはビタミンCが豊富で、爽やかな甘ずっぱさが人気のフルーツです。「キウイフルーツ」は鳥の「キーウィ」にちなんでつけられた名前です。フルーツだったキウイがアメリカへ輸出されるようになった際に、ニュージーランドの国鳥「キーウィ」の名前をもらって、1959年に命名されました。
カカポは絶滅危惧種なのか?
現在、キーウィは絶滅危惧種に指定されています。理由は以下のようなことがあります。キーウィの個体数は70000羽にまで減っています。いまはニュージーランド政府によって社会全体で新たな保護の計画が対策されており成功しています。
人間による狩猟
人間による狩猟が問題になっています。マオリ人はキーウィを食料として、またその皮や羽を外套として狩猟しました。近代のヨーロッパ人は広大な土地を開墾し、カカポの生息地を減少させてしまったのです。これにより生息数は大きく減っています。
肉食動物が持ち込まれる
ヨーロッパの人によってキツネ、イヌ、ネコなどが持ち込まれました。これらの存在を使ってカカポを含む多くの在来種が激しく捕食されてしまい激減しました。ニュージーランド本土のキーウィはかなり激減しています。
キーウィは飼育できる?
キーウィは著しく生息数が激減しているため、厳重に管理されており、一般人が飼育することは極めて難しいです。日本では大阪の天王寺動物園などで見れます。1970年の「大阪万博」開催時に、ニュージーランド政府から天王寺動物園へ送られたのが始まりで、展示の案内がされ、飼育していますのでおすすめです。ニュースやイベントでもよく特集や報道があります。
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