ニホンカワウソはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説

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ニホンカワウソはどんな動物?特徴、生態、生息地について解説します。残念ながらすでに絶滅している動物なのでこれと言った映像がありませんが、どのような動物であったのか、その詳しい情報について記事でまとめています。

ニホンカワウソとは? 基本ステータスについて

ニホンカワウソは日本に生息していたカワウソ。英語はJapanese river otter、学名はLutra nipponで漢字は日本川獺。体長64.5-82.0cm、尾長35-56cm、体重5-11kg。情報の一覧は以下の通り。

Japanese(和名)ニホンカワウソ
English(英名)Japanese river otter
scientific name(学名)Lutra nippon
Lutra lutra whiteleyi
classification(分類)Mammalia、Carnivora、 Mustelidae、Lutra
哺乳綱、食肉目、イタチ科、カワウソ属
IUCN Status(保全状況)NEAR THREATENED
Length(体長)64.5-82.0cm
Weight(体重)5-11kg

生息地について

ニホンカワウソは明治時代は礼文島、それ以降は北海道、本州、四国、九州、壱岐島、対馬、五島列島まで日本中の陸地から島々に至るまで広く棲息していました。

特徴は?どんな感じの生物なのか?

ニホンカワウソは眼を水面から出して警戒できるよう、眼と鼻孔が顔の上方にあると言う特徴があります。良質な毛皮をもっており水中での体温消耗を防ぐ効果があります。河川の中下流域、砂浜や磯などの沿岸部に単独で棲息することが多く、行動域は十数kmにもおよび、行動範囲がかなり広いことで知られています。夜行性で昼間は休んでいることが多いです。

性格はどんな感じ?

ニホンカワウソは単独で生活する動物で、 賢く好奇心旺盛が旺盛で何でも手を出してきます。フレンドリーな生き物であるがゆえに人間によって滅ぼされることになります。

生態はどんな感じ?

ニホンカワウソは魚類、テナガエビ、カニ、カエルを食べて生活をしていました。春から初夏にかけて水中で交尾を行い、2か月の妊娠期間を経て1頭から複数を産むことができます。仔は生後56日程で巣から出るようになり、独立をしていきます。寿命は恐らく20年くらいと言われていました。

天敵はいるのか?

ニホンカワウソの天敵は人間です。彼らが絶滅の原因を作りました。

ニホンカワウソはなぜ絶滅したのか?

ニホンカワウソはなぜ絶滅したのか?ワシントン条約附属書Iにも指定されており、絶滅したこの理由について解説をしていきます。この動物は今、日本国指定特別天然記念物にも指定されています。

毛皮の乱獲

ニホンカワウソの毛皮は良質であることが知られていました。保温力に優れているため明治から昭和の時代に乱獲が横行。記録では1906年は年間891頭のカワウソが捕獲されていましたが、1918年には年間7頭にまで激減。全国の周辺で、毛皮を目的にして乱獲され、日本政府は焦って日本全国で狩猟禁止としました。

高度経済成長期

日本は第二次世界大戦の敗戦のあとで復興され、当時は高度経済成長期を迎えました。これがニホンカワウソにとって悲劇となります。護岸工事、水質悪化や土地開発により生息地の環境を失い、密猟もされたことから昭和の末期にはいなくなりました。自然での目撃情報は減少。保護される前に絶滅してしまったのです。

生存の可能性

調査したところ最後に確認された種は1979年に高知県で、それ以後は目撃以降発見例がなく、環境省では絶滅種と定義しました。しかし2017年2月に琉球大学が対馬で撮影したビデオの中に、カワウソと思われる生物が撮影され、2020年には、高知市職員らによるグループが、高知県大月町でニホンカワウソらしき動物の姿を撮影した動画や写真を発表しています。もしかしたらまだ生きているのか?と言う議論が過熱しています。専門家による研究が続けられて進んでいます。

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