オットセイの特徴、生態、生息地について解説します。オットセイはキタオットセイやミナミオットセイから構成されており、世界じゅうに分布しています。オットセイといえば水族館で絶対見れる動物ですが、実は亜種の中には絶滅危惧種に指定されています。
オットセイとは? 基本ステータスについて
オットセイは鰭脚類アシカ科のうちキタオットセイ属(キタオットセイ)とミナミオットセイ属(ミナミオットセイ)の総称をさします。学名はArctocephalinae 。体長は200-300cm、体重は150-300kgです。以下の一覧が基本の情報となります。
Japanese(和名) | オットセイ |
English(英名) | fur seal |
scientific name(学名) | Arctocephalinae |
classification(分類) | Mammalia、 Carnivora、 Otariidae 哺乳綱、ネコ目、アシカ科 |
IUCN Status(保全状況) | VULNERABLE~ |
Length(体長) | 200-300cm |
Weight(体重) | 150-300kg |
分類について
オットセイはキタオットセイ属、ミナミオットセイ属で構成されています。以下の亜種が存在します。
Name (名前) | Scientific Name (学名) |
Northern fur seal キタオットセイ | Callorhinus ursinus |
Antarctic fur seal ナンキョクオットセイ | Arctocephalus gazella |
Guadalupe fur seal グアダルーペオットセイ | Arctocephalus townsendi |
Juan Fernández fur seal フェルナンデスオットセイ | Arctocephalus philippii |
Galápagos fur seal ガラパゴスオットセイ | Arctocephalus galapagoensis |
southern african fur seal ミナミアフリカオットセイ | Arctocephalus pusillus |
new zealand fur seal ニュージーランドオットセイ | Arctocephalus forsteri |
Ananctic fur seal アナンキョクオットセイ | Arctocephalus tropicalis |
southern american fur seal ミナミアメリカオットセイ | Arctocephalus australis |
Callorhinus ursinus
キタオットセイはキタオットセイ属に属している唯一のオットセイ。アメリカなどのベーリング海、オホーツク海などに生息しています。全長213cmで体重は180-270kg。耳介は小型で全身は細かい下毛で密に被われます。キタオットセイは毛皮目的の乱獲により生息数が激減し、絶滅危惧種に指定されています。
Arctocephalus gazella
ナンキョクオットセイはミナミオットセイ属に属しています。彼らはサウスオークニー諸島、サウス・シェトランド諸島、サウスサンドウィッチ諸島、ケルゲレン島などに生息しており、暗褐色の毛皮で体長2m、体重110~230kgになります。生息数は安定しております。
Arctocephalus townsendi
グアダルーペオットセイはメキシコのグアダルーペ島では多くの個体が見られます。グアダルーペオットセイは、オスがメスよりもはるかに大きいです。オスもメスも寿命は20年です。生息数は安定しております。
Arctocephalus philippii
フェルナンデスオットセイはガラパゴスオットセイに次いで2番目に小さい動物です。濃い茶色の毛皮で首はとても府と言うと言う特徴を持っています。南アメリカの太平洋岸フェルナンデス諸島とデスベントゥラダス諸島でしか見ることができません。
Arctocephalus galapagoensis
ガラパゴスオットセイはガラパゴス諸島の固有種となります。全長154-160cm、60-68kgとなり、ミナミオットセイ属およびアシカ科最小種です。19世紀以降は毛皮の乱獲などにより生息数は激減しており、絶滅危惧種に指定されています。
Arctocephalus pusillus
ミナミアフリカオットセイはアフリカとオーストラリアの沿岸地帯で見ることができます。オスは体長2.0-2.2m、体重190-280kgでメスは体長1.2-1.8m、体重36-110kg。濃灰色~褐色で生息数は安定しており低懸念に分類されています。
Arctocephalus forsteri
ニュージーランドオットセイはニュージーランドとオーストラリアで見ることができます。体長は2mで体重は30-50kg、外耳と前方に回転する後鰭脚があります。長い髭と尖った鼻を持つためわかりやすいです。生息数は安定しており低懸念に分類されています。
Arctocephalus tropicalis
アナンキョクオットセイはインド洋、大西洋の南半球側に生息しています。体長2m、体重160kgでオス・メスとも胸と顔がクリームオレンジ色。腹は灰色で背中は暗灰色から黒色になります。生息数は安定しており低懸念に分類されています。
Arctocephalus australis
ミナミアメリカオットセイは南米の太平洋の海洋沿岸で見られます。体長2m、体重160kgで首が太く、肩が大きい。オスの首と肩には長い剛毛から成るたてがみが特徴です。生息数は安定しており低懸念に分類されています。
生息地について
オットセイは大西洋、太平洋、インド洋などに広く分布しております。
特徴は?どんな感じの生物なのか?
オットセイは大きな耳たぶがあります。アシカよりは小さく体毛が密生していることがオットセイの特徴。毛は柔らかく、暖かく、防寒性に優れています。オットセイの歯はヒトと同じく象牙質、セメント質からなります。陸上だけでなく、水中でも睡眠を行うことがあり、右脳を覚醒させたまま、左脳を眠らせることができるというとても器用な動物です。一呼吸で約70分間の水中行動ができ、水深180M潜ることが可能です。
生態はどうなっているのか?
オットセイは魚やイカ、甲殻類を食べて生活をしています。繁殖は一夫多妻制でハーレムを形成します。出産の時期は6月から7月にかけてで1回につき1頭産むことが可能。生後3-4年で性成熟し、寿命は15年から20年と言われています。
天敵はいるのか?
オットセイはシャチが最大の天敵に当たります。
オットセイは絶滅危惧種なのか?
オットセイは亜種によっては絶滅危惧種に指定されています。毛皮目的の乱獲により生息数が激減し、漁業による競合や混獲などが理由となっており、亜種によっては絶滅の危機にあります。商業目的の捕獲が禁止されるようになっています。
オットセイとアシカの違い
オットセイとアシカの違いは外見から分かります。ヒレを見ることで分かります。ヒレの先がきれいに揃っていたらオットセイ、そうではない感じがするのがアシカです。さらにオットセイはアシカよりも毛が長く、耳が大きいのも特徴になります。
オットセイは飼育できるのか?
オットセイは飼育できるのか?残念ながら巨大なプールが必要になることから、一般人が飼育することは現実的ではありません。水族館で鑑賞することをおすすめします。
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