スナドリネコの特徴、生態、生息地について解説します。この猫は漁をすることができるという極めて珍しい動物。スリランカやインド、インドシナ、マレー半島、スマトラなどに分布しているため、東南アジアで広く見ることが可能です。イエネコのように見えますが一回り大きいです。
スナドリネコとは? 基本ステータスについて
スナドリネコは哺乳綱食肉目ネコ科に属しています。学名はPrionailurus viverrinus。体長は57-86cmで体重が5.5-8.0kg。アジアの東から東南地域で多くが生息している傾向があります。Fishing Catなので「漁り」猫と言う意味です。
Japanese(和名) | スナドリネコ |
English(英名) | Fishing cat |
scientific name(学名) | Prionailurus viverrinus |
classification(分類) | Mammalia、 Carnivora、Felidae、Prionailurus 哺乳綱、食肉目、ネコ科、ベンガルヤマネコ属 |
IUCN Status(保全状況) | VULNERABLE |
Length(体長) | 57-86cm |
Weight(体重) | 5.5-8.0kg |
分類はどうなるのか?
ネコ科現生種の系統でいえばベンガルヤマネコ属。ベンガルヤマネコ属には以下の亜種が存在します。ツシマヤマネコやイリオモテヤマネコが絶滅危惧種に指定されています。
Name:名前 | academic name (学名) | Habit (生息地) |
Tsushima leopard cat ツシマヤマネコ | Prionailurus bengalensis euptilurus | Tsushima, Japan 対馬 |
Iriomote wild cat イリオモテヤマネコ | Prionailurus bengalensis iriomotensis | Iriomote, Japan 西表島 |
Sunda leopard cat スンダヒョウネコ | Prionailurus javanensis | Java, Bali, Borneo, Sumatra、Indonesia ジャワ島、バリ島、ボルネオ島、スマトラ島 |
Flat-headed cat マレーヤマネコ | Prionailurus planiceps | Indonesia, Thailand, Brunei, Malaysia インドネシア、タイ、ブルネイ、マレーシア |
Rusty-spotted Cat サビイロネコ | Prionailurus rubiginosus | India インド |
Fishing cat スナドリネコ | Prionailurus viverrinus | Indonesia, China, Thailand インドネシア、中国、タイ |
スナドリネコの生息地について
スナドリネコは中国、インドシナ半島、インドなどに生息しております。生まれは南アジアが中心。水族館や動物園の施設などでは他に写真の資料なども案内され展示されているネコでもあります。
特徴は?どんな感じの生物なのか?
スナドリネコの体は前足の鉤爪を引っこめることができないネコです。泳ぎが上手く陸でも水中でも活動ができます。毛色はふつう灰褐色で、顎から腹部にかけては白っぽく、毛は短く全身にはやや細長い黒斑が見られます。低地の湿地帯や沼地、河川の周辺や山岳地帯でも見られます。普段は単独で生活し、主として夜間に活動することが多いです。
性格はどんな感じになるのか?
スナドリネコは獰猛で、時に牛や羊、犬なども襲います。そのため、人間にも襲い掛かる可能性がありますので、注意が必要になります。
スナドリネコの生態は?
スナドリネコはカエルやザリガニ、魚類、貝などを捕って食べて生活をしています。スナドリネコはおそらく1月から2月に交尾して妊娠期間が2か月ほど。メスは2匹か3匹の子猫を産みます。生後1か月までに子猫は活発に動き回れるようになります。寿命は最大で10年ほどと言われています。
スナドリネコの天敵は?
スナドリネコはこれと言った天敵がいません。性格がかなり狂暴と言うこともあり、なかなか襲われることがありません。
スナドリネコは絶滅危惧種なのか?
スナドリネコは絶滅危惧種に指定されています。個体数は年々激減しており、情報によると以下のような原因が挙げられます。
生息地の破壊
湿地の破壊によって脅かされており、湿地の汚染が進み、農業用地や人間の居住地として転用されているためスナドリネコの住める地域がなくなり、生息地の減少によって生活が困難になっています。
魚資源の乱獲や報復的殺害
スナドリネコの大好物は魚ですが、人間も人口増加に伴い、漁業で過剰に魚を取っていきます。これにより餌の確保が厳しくなっています。さらにスナドリネコが定期的に農家の家畜を襲うため、報復されて殺害される事件も多発しています。サーガル島では、先住民がスナドリネコの個体群を一掃、バングラデシュでは、2010年1月から2013年3月までの3年間で少なくとも30匹のスナドリネコが地元住民によって殺されています。
スナドリネコは飼育が可能か?
スナドリネコは性格的にかなり狂暴ですので、飼育することは極めて難しいです。多頭飼いをすると、殺してしまう危険性がありますのでおすすめできません。
コメント