アメリカやヨーロッパ、北海道などにいるヒグマはどんな動物?特徴、生態、生息地について紹介、解説します。ヒグマは、世界では北半球に広く分布し、さまざまな自然環境に生息しています。しかし人間よりも体格が大きいことから人間を襲うこともありますので注意が必要になります。
ヒグマとは? 基本ステータスについて
ヒグマはクマ科に属する哺乳類。感じでは羆、緋熊、樋熊。英語ではグリズリーベアとも言われています。学名はUrsus arctos。体長は2-3mもあり、体重は100-300kgもあるため、人間よりも大柄な肉食動物になります。情報は以下の一覧の通り。
Japanese(和名) | ヒグマ |
English(英名) | Brown bear、Grizzly bear |
scientific name(学名) | Ursus arctos |
classification(分類) | Mammalia、 Carnivora、 Ursidae、Ursus 哺乳綱、食肉目、クマ科、クマ属 |
IUCN Status(保全状況) | LEAST CONCERN |
Length(体長) | 2-3m |
Weight(体重) | 100-300kg |
分類について
分類についてはいくつかの亜種が存在しますので時間がある際にチェックしましょう。一部では研究もされております。一部の地域ではいないのですが理由は絶滅したため。
名前 | Name | Scientific Name (学名) |
ハイイログマ(灰色熊) | Grizzly bear | Ursus arctos horribilis |
コディアックヒグマ | Kodiak bear | Ursus arctos middendorffi |
エゾヒグマ(蝦夷羆) | Ezo brown bear | Ursus arctos yesoensis |
ヒマラヤヒグマ | Himalayan brown bear | Ursus arctos isabellinus |
メキシコハイイログマ | Mexican grizzly | Ursus arctos nelsoni |
カリフォルニアハイイログマ | California golden bear | Ursus arctos californicus |
カムチャッカオオヒグマ | Bergman’s Bear | Ursus arctos piscator |
マルシカヒグマ | Marsican brown bear | Ursus arctos arctos |
Ursus arctos horribilis
ハイイログマは別名アメリカヒグマ。最大級の個体は体重が450キログラム以上に達すると言われており大柄で瞬間では時速48kmで獲物を追いかけることができるので、とても驚異。亜種全体としては、アメリカでは「絶滅危惧」、カナダでは「特別懸念」に分類しています。
Ursus arctos middendorffi
コディアックヒグマは別名、アラスカヒグマ。体重は、メスが180 – 315キログラム、オスが270 – 635キログラム。オスが後足で完全に立ち上がると、高さ3メートルに達するという超大型のクマです。2005年の個体数は3,526頭で推測個体数は増加傾向。
Ursus arctos yesoensis
エゾヒグマは北海道の森林および原野に分布しています。体長は2-3mにもなり、大柄です。単独行動が得意で昼夜問わずに活動をしています。エゾヒグマは駆除が進んでおり、絶滅危惧種に指定されている状況になります。
Ursus arctos isabellinus
ヒマラヤヒグマは、ヒマラヤレッドベアまたはイザベリンベアとしても知られ、ヒマラヤ西部に生息するヒグマの亜種です。 この地域では最大の哺乳類になります。オスの体長は1.5~2.2メートルにも及び体色は茶色。ワシントン条約にも掲載されています。
Ursus arctos nelsoni
メキシコハイイログマはメキシコからアメリカにかけて生息していた亜種ですがすでに絶滅が確認されています。メキシコハイイログマは害獣として徹底的に駆除されたのです。
Ursus arctos californicus
カリフォルニアハイイログマはカリフォルニア州に生息していたクマです。体色は褐色、体長は1.8mから3m、体重は130kgから680kgありました。しかし毛皮を狙った狩猟により絶滅してしまいました。
Ursus arctos piscator
カムチャツカオオヒグマはロシアのカムチャッカ半島で生息していました。しかし1920年に完全絶滅が確認されました。
Ursus arctos arctos
マルシカヒグマはアペニンヒグマ、イタリア語ではオルソブルーノマルシカーノとしても知られています。ヨーロッパヒグマであり、イタリアのアブルッツォ国立公園、ラツィオエモリーゼで保護されています。絶滅危惧種に指定されているクマです。
生息地はどこなのか?
ヒグマはアメリカ大陸が中心となりますが、日本(本州)やヨーロッパでも分布しております。
特徴は?どんな感じの生物なのか?
ヒグマはがっしりとした頑丈な体格を誇り、人間よりも大柄なのが特徴です。個体群によって体毛の毛色に差異があります。また主に単独で行動することが多く、森林地帯を好んで生息する傾向が見られます。
性格はどんな感じなのか?
ヒグマは普通は人を避けて暮らしています。大半は警戒心がとても強く、避ける傾向にあるのですが、出会いがしらで人間が刺激すると興奮してしまい、襲ってくることも多くあります。冬は苦手なので休むことが多いです。
生態はどうなっているのか?
ヒグマは雑食です。野生の生活における食物は果実や木の実、ドングリ、植物、さらには昆虫や魚類など食べられるものはとても多いです。栄養を摂取するために時期や場所によっては大きな農作物などに被害を与えることも。冬季には巣穴で冬眠をします。ヒグマは、3~5歳頃に性成熟を向かえ、繁殖が可能になります。 5~7月が繁殖期です。寿命は20-30年くらいです。
天敵はいるのか?
ヒグマは陸上でも最大のクマであり、これと言った敵はいません。敢えて言えば人間でしょう。過去には人がヒグマを的にして射撃をしていた歴史も過去にありました。
ヒグマは絶滅危惧種なのか?
統計で見るとヒグマは亜種に当たるヨーロッパヒグマが激減しており絶滅危惧種になっています。そのなかでも紹介をしたマルシカヒグマがイタリアのごくわずかな地域でしか見れない状態で絶滅寸前の状態にあります。また人の住んでいる周辺に被害も与えるので鳥獣として駆除された過去もあります。支援する産業やボランティアも少ないです。
ヒグマは飼育できるのか?
よほどの熟練者でもない限り、飼育はできません。人を襲って食べることもありますのでとても危険です。自然の中で出没して出くわした場合、対策としては遭遇したらとにかく刺激しないことです。見たければ方法としては動物園などで観光でいって施設で案内がありますので鑑賞することをおすすめします。近年は環境の変化もあり、国内のこれら環境省や団体では保護活動もしています。
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