キングペンギン(オウサマペンギン)の特徴、生態、生息地について解説

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キングペンギンの特徴、生態、生息地について解説します。コウテイペンギンのつぎに大きなペンギンでサイズはとても大きく、ヒナもかなりのビッグサイズとなります。繁殖地は南極から少し離れた場所となっており、あまり人と出会う機会は多くありません。

キングペンギンの基本情報について

キングペンギンは別名、オウサマペンギンです。2番目に大きな種類のペンギンで、体長は85-95cmほどで体重は10-16kg。ペンギン目ペンギン科オウサマペンギン属に分類される鳥類でエンペラーペンギンと同種になります。

Japanese(和名)キングペンギン、オウサマペンギン
English(英名)King Penguin 
scientific name(学名)Aptenodytes patagonicus
classification(分類)Sphenisciformes, Spheniscidae, Aptenodytes
ペンギン目ペンギン科オウサマペンギン属
IUCN Status(保全状況)LEAST CONCERN
Height(身長)85-95cm
Weight(体重)10-16kg

分類学ではどうなっているのか?

1778年、イギリスのイラストレーター、ジョン フレデリック ミラーがオウサマペンギンの手彩色版画を掲載しました。これをきっかけに注目されるようになりこの種が最大のペンギンとして知られ、名も”King”と呼ばれました。しかしさらに大きなコウテイペンギンが発見され、名に”Emperor”と冠されたのです。

名前 : Name属名 : genus name生息地 : Habitat
コウテイペンギン(Emperor Penguin)Aptenodytes コウテイペンギン属南極大陸
キングペンギン(King Penguin)Aptenodytes コウテイペンギン属南大西洋、インド洋

キングペンギンの生息地について

キングペンギンの生息地はサウスジョージア島とフォークランド諸島がメインですが、それ以外にもケルグレン島やハード島、マッコーリー島、クロゼ諸島、プリンス・エドワード諸島にいて、南米大陸付近で南極ではありません。記録ではジェンツーペンギンやアデリーペンギンらと生息地が近く、氷の島々で姿を見れます。陸上では黄色、オレンジ色で大きい歩く姿が写真などに納められ、ネットでも見れます。

特徴は?どんな感じの生物なのか?

キングペンギンは頭部とフリッパーの外側の羽色は黒で外見はかなりエンペラーペンギンに似ています。背は灰色で側頭部の耳の周辺は橙色になります。嘴は大型で細長くやや湾曲しておりこの長さはペンギンの中では最長になります。海ではペンギンたちは体から足が伸びて舵の役割を果たします。親は巣にいるクレイシの雛のために大きい体とくちばしを活かして餌を取りに行きます。

性格はどんな感じになるのか?

キングペンギンは落ち着いていて、攻撃性が低いと言う特徴があります。キングペンギンはみんなで団体行動するという習性を持っており、争いの起こりにくい種族と言われていて縄張り意識も薄いです。餌を取りに行くのも集団で行動しているので、協調性のある動物と言われています。また度胸もあり、人間が近づいても全く逃げることがありません。

キングペンギンの生態は?

キングペンギンは縄張り意識が強くコロニーを形成します。ヒナが生まれると野生の同じ群れである「クレイシュ」を形成します。これは寒さの期間を凌ぐためや外敵から身を守るためです。研究では遊泳速度は平均時速8.4kmになり水深220メートル以上まで潜水することが可能です。食べ物はイワシやイカ、甲殻類。繁殖期には体重維持および回復・ヒナに給餌する分も含めて1日あたり3.2 – 3.6kgを腹に溜めます。産卵のピークは初夏にあたる12月半ばから1月頃。オスとメスが交代で抱卵し、卵は54日ほどで孵化します。寿命は20年程度と言われています。

キングペンギンの天敵は?

捕食者はシャチ・ヒョウアザラシが挙げられ、卵やヒナの捕食者はトウゾクカモメ・オオフルマカモメ・サヤハシチドリになります。大型のキングペンギンですが意外と捕食者は多く、危険がかなり多いこともわかります。

キングペンギンは絶滅危惧種なの?

キングペンギンはIUCNによって最も懸念されていない種になっています。ただし今後はかなり悲観的にみられており、絶滅の可能性が極めて高いとされています。その理由は以下のようなことになります。推定個体数は1,638,000と安定していますが未来はかなり暗いです。

キングペンギンの70%は80年以内に突然消滅

キングペンギンは、亜南極および南極地域全体における海洋生物群系に対する気候変動の影響を受けやすいとされています。主に南極収束地で採餌しており、気候変動をしてしまうと、食料の調達ができなくなると言われています。海洋温暖化により繁殖地から餌となる魚が消えて2100年までに70%が消えると予測する専門家がいます。

漁業との競合

人間の人口も増えており、漁業をする人との競合も問題になっています。餌の確保が難しくなっているわけです。これらの2つの不安要素があるため、専門家は南極海洋生物資源保存条約(CCAMLR)に対し「南極周辺海域における大規模で完全に保護された海洋保護区」の導入を勧告しています。

キングペンギンの飼育は可能なのか?

キングペンギンは飼育にはハードルが高いです。獣医の確保、常温を維持できる施設、魚の確保が必要になるでしょう。またプールや巣穴も用意する必要がるため、お金はそこそこかかりますので注意。

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